
(筆者:てつや 広告運用しています!)
数年前の話だが、Meta広告(Facebook広告)でキャンペーンを新規作成するボタンを押すと、
突如現れた『Advantage+ ショッピングキャンペーン』の文字。
アドヴァンテージ?なんだろう…。そう思った運用者も多いのではないか。
ここでは弊社が『Advantage+ ショッピングキャンペーン(以下.ASC)』を導入し、CPAを改善した事例をお伝えする。
ASCとはどのような設定か

ASCとはMeta広告のキャンペーン設定の1つであり、ターゲティングの設定が不要な全自動ターゲティング設定である。
普段、年齢・性別・興味関心・オーディエンスなど、細かくターゲティングを指定している広告運用者からするとこう思った人も少なくないのではないか。
『ターゲティング不要の全自動キャンペーン設定?ああ、初心者用の設定か』
私もそう思い、リリース当初は全く気にもとめていなかった。
ASCの精度がスゴイらしい
リリースからしばらく経った後、そのような噂を聞いた。
半信半疑ではあったが、媒体担当者を捕まえ、また他社の運用者からも情報を集めた。
その結果…
どうやらASCは従来の機械学習よりも精度が上がっており、AIがアップデートされているとのこと。
それ故、通常のキャンペーンよりもCPAが改善している事例が多いとのことだ。
とりあえず試してみる

まずは実践!というのは運用者の性である。良いも悪いも、まずはテストをしてみてからでなければ、あれこれ考えるのは早い。
そこで弊社の美容案件で配信してみた。商材は以下の通り。
- 毛穴ケアコスメ
- ビタミン美容液
- シミケアコスメ
ここでは結論だけ
結論、毛穴ケアコスメにおいてCPAが大きく改善した。
具体的にはASC導入前と比較して、約35%の改善に成功した。
一方で「ビタミン美容液」、「シミケアコスメ」には大きな変化はなかった。
ASC導入の成果の違いについて、私は『ターゲットの違い』と考察している。
幅広い層から購買が見込める商材において有効説
毛穴ケアは20代後半から50代まで、また男女問わずニーズがあるスキンケアである。
それ故、全自動ターゲティングがうまくワークしたのではないかと考えられる。
「ビタミン美容液」、「シミケアコスメ」については、30代以降の女性が主な購買層であり、20代の男性に表示されてもCVにはなかなか繋がらないのだ。
本来であれば、購買に繋がらない層についてはターゲティングされないようにAIが動くはずなのだが、そこまでは到達できていないのかもしれない。
弊社の事例では、
- 幅広く購買が見込める商材はASCで配信
- 女性のみ、男性のみなど購買層が偏る商材は通常のセグメントを指定する
のがよいのではないかと考えている
今後の可能性
ASCは比較的新しいプロダクトであり、今後もアップデートされていくだろう。
今後はどの媒体も自動ターゲティングが主流になっていくかもしれない。
広告の成果を最大化するために、我々運用者もアップデートしていく必要がある。
引き続き、ASCの動向について追っていく。